INFORMATION

EDD AWARD

若い力も続々台頭!福岡のエンジニアの多様性と広がりを感じられた1日 | EFCアワード2022CCレポート1

「エンジニアが集まる、活躍する、成長する街」を目指してスタートしたエンジニアフレンドリーシティ福岡。その活動の推進と、エンジニアを取り巻く環境の向上を目的とした「エンジニアフレンドリーシティアワード」の2022年の受賞者が決まりました。

表彰イベントEFC AWARD 2022 Ceremony & Conferenceを、2022年12月17日(土)福岡市のエンジニアカフェにて開催。その様子はオンラインでも配信されました。
[ イベントの動画は Engineer Cafe YouTube で配信中 ]

表彰式の様子と受賞者LT、その後行われた基調講演、EFC賛同企業を招いてのインタビューの模様を、4回に分けてお伝えします。
初回は表彰式とコミュニティ部門の受賞者LTのレポートです。

>>レポート2

エンジニアフレンドリーシティ福岡アワード 表彰式&受賞者の声

今回のEFCアワードでは、エンジニアコミュニティの発展に貢献するコミュニティ5団体、エンジニアが働きやすい環境作り、成長につながる取り組みなどを行う企業5社、さらに今年からは「プロダクト開発部門」を新設し、ハッカソン・コンテスト「Engineer Driven Day」にて優れたプロダクトを開発した3チームに賞が与えられました。

EFCアワードにくわえて、Engineer Driven Dayで開発ツールを提供した企業が、独自の視点で選定した個人・チームに授与する企業賞も表彰されました。

EFC AWARD 2022 受賞者

表彰式のプレゼンターは、福岡市経済観光文化局長 天本俊明氏。
「Web3時代に向けた新しい動きが急速に進んでおり、エンジニアの皆さんの活躍は今後ますます期待されるでしょう。ここ福岡でエンジニアフレンドリーシティの取り組みが広がっていることを嬉しく思っています。特に今年から開催したEngineer Driven Dayでは、若い方の可能性を感じることができました。これからも福岡のエンジニアの皆さまの更なる成長と活躍を期待しています」
と髙島市長のメッセージを代読し、挨拶に変えました。

【エンジニアコミュニティの発展に寄与した、コミュニティ部門】

早くも注目が集まる、福岡ならではの「認知症フレンドリーテック」

テクノロジーを活用して認知症フレンドリーなまちづくりを推進するコミュニティ「認知症フレンドリーテック」。その活動テーマや、エンジニアでない方も巻き込んで活動している点が評価されました。

コミュニティを立ち上げたのは、普段は認知症の方の訪問診療をしているクリニックの院長の内田直樹氏。認知症の方の数は増加の一途をたどっています。そこで必要なのが、認知症当事者が安心して生活をするためにテクノロジーを活用すること。

福岡市は2018年に認知症フレンドリーシティを宣言しています。内田氏は「認知症フレンドリーであり、エンジニアフレンドリーでもある福岡だからこそ、このコミュニティが生きる。福岡を日本一、そして世界一認知症フレンドリーなまちにしていきたい」と話しました。

イベントでは技術を持つエンジニアと、認知症についてのアイデアを持つ非エンジニアの双方が主体的な参加ができるよう配慮しています。発足から1年も経っていないものの、すでに優れたプロダクトが開発されており、この日受賞した「LTag」「なかまのなかま」は開催したハッカソンから生まれたもの。活動は新聞でも取り上げられ、今後ますます注目が集まりそうです。

活発な交流が福岡のエンジニアを育てる、学生による学生のための「TENGINEER福岡」

「TENGINEER福岡」は、学生が運営する学生のためのエンジニアコミュニティです。2022年4月に活動を開始したばかりですが、常に交流できる場を作っている点や情報発信を盛んに行うなど活動が活発な点が評価されました。

月に1、2回、勉強会や交流会を開催するほか、コミュニケーションアプリを使用してオンライン上で常に交流をしています。

大切にしているのは、学生のインプットとアウトプットの場であること。そのための取り組みの一つが月例会です。リアルの会場だけでなく、オンラインでも参加可能。その月に何をしたのか発表する場を設け、発表者はアウトプットし、聞く側はインプットする場としています。

代表の椋本 結衣氏は「今後TENGINEER福岡がさらに大きな学生の交流の場となり、より多くの学びを得られる場、学生のエンジニアが育つ場にしたい」と述べました。

全員参加型で人と人とのつながりが生まれる「サト研(仮)」



「サト研(仮)」はサイト研究会(仮)の略称。全員参加型の座談会を開催しており、誰でも参加しやすい環境作りをしている点や、14年と長く活動を継続している点が評価されての受賞です。

コロナ禍で開催を見合わせていましたが、外部とつながる場がないという声が周りから多く聞かれ、昨年6月に再開。座談会の参加者は、悩みや質問などを付箋に記入。司会進行はあみだくじで決め、付箋に書かれたテーマについて話し合います。

開催場所は毎回変わり、企業の会議室などを使わせてもらっているそうです。それを機に、その企業や社員さんと新しいつながりが生まれることも。

今回の受賞を受け、コミュニティをやってみたいという方の後押しをし、コミュニティ界隈の活性化を図りたいという代表の安藤洋介氏。長年やってきた自身のコミュニティについては「受賞を機にそろそろ(仮)を外してもいいのではないかということで、来年からは正式に『サト研』として活動していきたい」と、会場の笑いを誘いつつ宣言しました。

英語だからこそ得られる最先端の技術を福岡に「Hack Fukuoka」



「Hack Fukuoka」は英語でテクノロジーを語るイベントを毎月開催しています。多様な言語でのコミュニケーションを大事にし、多言語に対応したイベントの開催などグローバルな活動を行っている点が評価されました。

英語で活動できるエンジニアコミュニティがあまりなかったことから、2021年1月に活動を開始。福岡に住む外国人や、旅行で福岡に訪れた外国人が主な参加者です。基本的には英語ですが、日本語や中国語を使うメンバーもおり、誰でも参加しやすい環境を用意しています。

今後は国内はもちろん、欧米やアジアなど世界各国のコミュニティとつながっていきたいと語る代表のグリフィス・ローリー氏。「エンジニアの共通言語である英語だからこそ得られる最先端の技術を、福岡に多くもたらしたい」と話しました。

ブロックチェーン初心者も歓迎「GBEC 福岡ブロックチェーン勉強会」


ブロックチェーンを気軽に学べる場所を福岡に、という思いから生まれたブロックチェーンエンジニア専用のオンラインコミュニティ「GBEC」。先端技術を初心者でも学べるようWEBサイトで動画配信をしていることや、コミュニティの継続性を考えたイベントの実施などが評価されました。

勉強会は隔週で開催。コロナを機にオンライン開催に切り替え、今では福岡内外から参加者が集まっています。テーマは回ごとに変え、初心者の方がいればわかりやすいテーマに変えるなど、柔軟に対応しています。

YouTubeには初心者から中・上級者向けまで幅広いレベルに向けた動画コンテンツを100本以上アップしています。

主催者のひとり、株式会社chaintope のChief Ethereum Researcher中条元臣氏は「福岡にブロックチェーンのエンジニアを増やしたい。少しでも興味があればぜひコミュニティに参加してほしい」と呼びかけました。

>>レポート2