未来を創る、福岡のエンジニアたちの挑戦 | EFCアワード2024レポート③
2024年12月19日(木)に、福岡市のエンジニアカフェにて開催されたイベントのEngineer Friendly City Fukuoka AWARD2024の模様を、3回に分けてお伝えします。
第3回はEngineer Driven Day 企業賞・特別賞の受賞者によるLTです。
【企業が独自の視点で選定したEngineer Driven Day企業賞】
<ライブリンクス賞>
3Dモデルで体型チェック! 次世代の健康管理アプリを開発した「ごまんかぶ」
健康管理を効率的に行えるアプリ「Healpass」を開発した「ごまんかぶ」。
健康記録だけでなく、アレルギーや持病を考慮している機能の高さと、フィジカル面だけでなくメンタルヘルスまで考慮したアイデアが評価されました。
高校の同じクラスの4人で結成。調理科で健康への関心が高いことから今回の開発に至りました。
容易な栄養計算や、アレルギーや疾患に応じた除去食、目標と現在の体型を比較できる3Dモデル、孤食改善を目指すAI会話機能などで健康を管理します。
特に苦労したのは、3Dモデル作成のため、12種類の骨格の違いを分析して形にすること。
「慣れない言語での開発や夏休み中の開発ということもあり、チーム間のコミュニケーションの滞りも課題だった」と関美優氏(写真左端)。
今後については「運動量から消費カロリーを精密に計算できる機能や、個人が調理したものを栄養計算できるシステムなど、ユーザーからのフィードバックを反映して進化させていきたい」と話しました。
【Engineer Driven Day特別賞】
感情に合った音楽プレイリストを作成するアプリを開発した「SUEYASU」
画面をタップする速度を利用して音楽プレイリストを作成する「Your_Tempo」を開発した「SUEYASU」。
生成AIを積極的に活用している点やユーザー目線をよく考えている点、Engineer Driven Dayのイベントを活用し、挑戦を重ねながら成長する姿が評価されました。
IT初学者の末安氏が、感情を言語化し、それに合った音楽を探したいと思ったことから開発。
友達とワイワイしたい時は早く、読書をしたい時にはゆっくりなど、画面をタップする速度で気分を表現すると、それに合った音楽のプレイリストがSpotify上で作成されます。
タップ速度をカウントするUI設計にこだわり、誤操作を防ぐ工夫をしました。
ChatGPTから正しい回答を得るのは苦労したものの、その過程で保守運用の視点を身につけられたと言います。
「今後は元々やりたかったウェアラブルデバイスの心拍数データの活用や、顔認識で表情や年代も読み取りができたら」と話しました。
NFCを利用したスタンプラリーアプリを開発した「StamComm」
NFC(Near Field Communication:近距離無線通信)を利用してスマホでスタンプラリーができる「StamComm」を開発した「StamComm」。
汎用的な仕様やセキュリティを考慮した技術的な側面が評価され、社会人・大学生・中学生というさまざまなメンバーがEngineer Driven Dayを通じてチームを組んでやり遂げた経験を今後に活かしてほしいという期待も込めて、賞が贈られました。
スタンプラリーのシートを捨てるのはもったいないと思ったことから、シートをスマホで確認したい、スマートにスタンプを取得したいと考えて開発。
名称はStampとCommunicationを掛け合わせたもので 、NFCのコミュニケーションの部分と、アプリがコミュニケーションを取るきっかけになってほしいという気持が込められています。
開発後も2次元コードの読み取りでのスタンプ獲得や、獲得時の写真撮影などアップグレードを重ねました。
石川氏は「今後はイベント開催者がイベントとスタンプを管理できるようにしたり、NFCや2次元コードを持った人を探してスタンプを獲得する機能を追加したりしたい」と展望を述べました。
EFCアワード2024レポートまとめ
今年で6回目となったEFC AWARD。
今回も福岡の企業やコミュニティのエンジニアに向けたさまざまな取り組みや、優れたプロダクトが表彰されました。
2023年頃から急速な広がりを見せたChatGTPをはじめとする生成AIの勢いは衰えず、開発でも大いに活用され、生成AIを利用して開発に挑戦した初学者の受賞も見られました。
テクノロジーがより一層身近で欠かせないものになっている今、エンジニアの活躍も必要不可欠な時代になっています。そんなエンジニアをサポートするエンジニアフレンドリーシティ福岡から、今後どんなエンジニアの活躍やプロダクトが生まれるのか、ぜひ注目してみてください。