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AWARD REPORT

未来を創る、福岡のエンジニアたちの挑戦 | EFCアワード2024レポート②

2024年12月19日(木) に、福岡市のエンジニアカフェにて開催されたイベントのEngineer Friendly City Fukuoka AWARD2024の模様を、3回に分けてお伝えします。
第2回はプロダクト開発部門の受賞者によるLTです。

第1回の記事はこちら

【テクノロジーの可能性を広げるプロダクトを創る、プロダクト開発部門】

業務改善計画書を作成するアプリで創業「株式会社ゲンテイ」

AIで製造業向けの改善計画書を素早く作成できるアプリ「KaizenEX(カイゼンエクスプレス)」を開発した「株式会社ゲンテイ」。
AIのプロンプトを工夫することで初心者も気軽に使うことができるプロダクトを開発した点と、このプロダクトを元に起業にチャレンジする積極性も評価されました。

製造業を中心に改善文化とAIを融合させて企業の成長を支援することを目的に、チームを発足。
業務改善に必要な提案書の作成にかかる時間や手間に課題を感じてアプリを開発し、福岡市の特定創業支援等事業のサポートを活用して株式会社として創業しました。

元堤氏は「エンジニアカフェのイベントや勉強会などで多くの学びを得ました。今後は企業の持続的な成長をサポートするべく、KaizenEXのブラッシュアップに注力していきたい」と述べました。

大人にこそ遊んでほしい、つみき遊びのアプリを開発した「こたつねこ」

ARで「つみき」遊びができるWEBアプリ「ばーちゃるぼっくす」を開発した「こたつねこ」。
VRやライブラリ、物理エンジンを自作するなど高度な技術を活用している点や完成度の高さ、プロジェクト管理の方法が評価されての受賞です。

メンバーは九州工業大学と有明工業高校の学生。
知らない人とコミュニケーションを取るきっかけ作りとして、大人にこそつみきで遊んでほしいという思いからアプリを製作しました。

あえて子どもっぽさを出した童心に帰れるデザイン、懇親会等で使うことを想定して10秒で始められる仕様、修正箇所と良かった点を相互にレビューし合う成長につながる開発環境、といった3つのこだわりをメンバーの小谷築功氏(写真左端)が説明。
アジャイル開発を導入しており、開発の節目にはFun/Done/Learnと呼ばれる振り返り活動を行った点も特徴として評価されました。

誰でも気軽に遊べるダンスゲームを開発した「じょぎ」

画像認識でダンスを採点するゲーム「ジャストエイサー」を開発した「じょぎ」。
ゲームの完成度の高さや、学園祭の来場者に遊んでもらうなど外に作品を積極的に出している点、横展開できる可能性についても評価されました。
企業賞(ヌーラボ賞)も受賞しています。

福岡工業大学のサークルの3人で製作したゲームです。
「じょぎ」は情報技術研究部の略。ポーズを画像認識し、お手本のポーズとどのくらい類似しているかをスコアで算出してくれます。

サークル内で流行っていたダンスゲームに着想を得て製作したそうです。
誰でも気軽に遊べることをテーマに、スマホでもパソコンでもWebカメラがあれば身長や体格に関わらず遊べるように工夫しています。
「今後はリハビリやスポーツの分野に発展させようと思っています。
ハッカソンに参加するなど活発に活動を行っていきたい」と武田氏が今後の展望を語りました。

場所当てゲームで福岡の観光を促進する「チーム市役所(※現状1名※)」

ランダムに表示されるGoogleストリートビューの画像から、福岡市内の場所を推測して遊ぶアプリ「ふくおかげっさー」を開発した「チーム市役所(※現状1名※)。
プログラミングを経験したことがないにも関わらず開発にチャレンジし、発表を重ねる毎にプロダクトがより良くなっていく熱意と努力が評価されました。

普段は福岡市役所で働く三戸谷勇樹氏。
今回の開発は生成AIにかなり助けられたと言います。

開発したゲームはランダムに表示される福岡の風景から場所を当てるもので、正解地点のほかに付近の飲食店や観光地も表示し、そこから興味を持って実際に行ってもらうというのが狙い。
ヒント機能では出題場所のキャラクターを登場させ、福岡のキャラクターの認知につなげる目論見も。
三戸谷氏は「今後はランキング機能などバックエンドの開発や、地域と連携してクーポンを配布するなど実際に訪れるきっかけ作り、名所や歴史・史跡を学ぶ『教育モード』の導入をしたい」と話しました。

チーム「福岡マラソンを走る人と応援する人」

福岡マラソンでランナーに応援メッセージを送ることができるアプリ「応援ロケット」を開発した「福岡マラソンを走る人と応援する人」。

完成度の高さや、今年のマラソンで実証実験を行い、来年度に向けてリリースを考えているなどの積極性、福岡らしさや他のマラソン大会に横展開できる可能性も評価されました。
企業賞(ラッコ賞)も受賞しています。

走る三谷周平氏(写真真ん中)と応援する緒方達哉氏(写真右端)の2人で開発。
三谷氏が埼玉から福岡に移住してきたため、近くに応援してくれる人がいないというのが開発のきっかけでした。
実際に福岡マラソンで試したところ、三谷氏はメッセージを力に完走し、応援者からは楽しかった、面白かったという感想を得られたそうです。

今後は新たな機能の搭載も視野に入れ、福岡マラソン2025でのリリースを予定しています。
三谷氏は「全ての人が応援の楽しさを体験できる未来を目指します」と述べました。

未来を創る、福岡のエンジニアたちの挑戦 | EFCアワード2024レポート①